LOSER
「いつもどおりの通り独り
こんな日々もはや懲り懲り
もうどこにも行けやしないのに
夢見ておやすみ」
LOSERの歌詞を読んでみます。
LOSERといえば敗者ですね。
(「歯医者」で解釈を試みましたが破綻しました)
この曲、考えてみると私にガチッとハマります。24歳、社会人二年目の今の自分に。
最初はイメージしやすいですね。繰り返しの毎日で、変わることがない。そんな日々に嫌気がさすけど、行動を起こすこともなく今日も眠りにつく。この記事を読んでる人全員がこんな人生を送ってると思います。
歌詞の意味的な話ではないですが、「日々もはや」の所、歌いづらくないですか?他が韻というか、語感を合わせてリズミカルに歌える構造になっているのに、ここだけ不自然です。
「いつでも僕らはこんなふうに
ボンクラな夜に飽き飽き
また踊り踊り出す明日に
出会うためにさよなら」
ここも状況は変わりません。ずっとベッドの中で、現実に嫌気がさして、来るはずのない輝かしい明日を待ち望んで。眠れないけど、眠りましょう。みたいな。
「歩き回ってやっと着いた
ここはどうだ楽園か
今となっちゃもうわからない
四半世紀の結果できた
青い顔のスーパースターが
お腹すかせては待ってる」
平凡な毎日も、苦労の末に掴み取ったものだったようです。ただ、そこは楽園ではないみたい。25年間、スーパースターを目指して生きてきたはずなのに、ここにいるのは青白く不健康な飢えた人。
「アイムアルーザーどうせだったら遠吠えだっていいだろう
もう一回もう一回行こうぜ僕らの声
アイムアルーザーずっと前から聞こえてた
いつかポケットに隠した声が」
私はどうせ敗者なのだから、負け犬の遠吠えくらい言ってもいいじゃないか。
ずっと前から自分の欲望、声は聞こえてて、ポケットに隠して気付かないふりをしてた。
でもその声がもう一回戦ってみようと叫んでいる。
ここで一番は終わりです。loserというタイトルの通り、暗く惨めな歌詞が多いですね。冒頭でオク下のコーラスが入るとこなんかも一層暗さを強調しています。
さて、そんな負け犬はここから立ち上がれるのか。ストーリーは2番に続きます。
その分は次回の記事で。この曲全体の解釈、米津玄師はloserなのか問題についても次回の記事で触れたいと思います。
はいさようなら