好きな言葉

 

25歳になりました。

25歳になるというのは自分にとってとても衝撃的で、大変な出来事でした。

だから私は各地で「25歳になりました。やばいです。」みたいな会話をしてしまいます。当然のことですが、他人が25歳になった話なんて日常茶飯事で、特に誰も興味がないので、あまり話は盛り上がりません。人はみんな歳をとりますね。

 

今日はぷよカップ前日の飲み会に参加させていただきました。ぷよカップは落選でした。あまり大勢とは喋れませんでしたが、参加することは良いことです。詳しくは前々回くらいの記事を。

 

 

今日は「嫌いな言葉part2」の記事にする予定でしたが、飲みの席で、「嫌いなものを発信するのはメリットなくて意味わからん」みたいな話をされて、つい「わかるわ~」と同意してしまったので出来なくなりました。

 

逆に「好きな言葉」について書いてみます。

といっても普通に好きな言葉っていったら「洗練」とか「清冽」とか「敏腕」とかの、ただの修飾語になってしまうので、今回は、「物語の名言シリーズ」にします。どうぞ。

 

 

 

1.「女だけは今まで積み上げてきたものの隣に一秒で座る」(『ハチワンダイバー』より)

私の座右の銘です。

 

「女だけ」とか「1秒で」の、根拠のない断定に爽快感があります。

ドラマ版しか覚えていませんが、主人公が思いを寄せているメイドさんにおっぱいでぎゅーってしてもらった後に将棋が急激に弱くなったシーンで、師匠のようなおじさんが言った言葉です。

 

恋をするのは美しいことだとは思いますが、それは今までの自分を一変させてしまう、恐ろしい現象です。そのことを端的に表した言葉だと思います。

 

人間の価値観とはどこまでも不安定なものです。

特に恋愛のために今までと全くの別人になってしまう、というストーリーは誰にでも日常的に起こっています。

百人一首にも「逢ひ見ての のちの心に くらぶれば 昔はものを 思はざりけり」という歌があります。ざっくり訳すと、「この人に会ってからの恋心に比べたら、昔の自分なんて何の感情も抱いていなかったも同然だ!」という感じでしょうか。)

 

よく、人生経験を積んで人生観や意識が変わることを「成長」と言います。

前述の「恋愛」でもそうですし、子供ができたりとか、仕事の経験を積んでいったりとか。新しいことを学んだり、身内に不幸があったり、逆に幸福が訪れたりして、価値観が変わることも多いでしょう。

今まで見えてなかった新しい世界に出会えたり、大切なものが増えていったり。人は日々、連続的にアップデートしています。

 

ただ、それは本当に成長なのかと。

考え方が変わるのは本当に良いことなのでしょうか。

 

私は今のところ恋していませんが、また恋愛もするでしょう。

よく見られたくて、おしゃれに気を遣うようになります。プレゼントをしたいから節約をするかもしれません。立派な人間になりたくて、仕事に熱心になるかもしれません。

仕事でも昇進して、部下ができて責任感を持つようになります。

結婚して子供ができ、家庭の大切さに気付きます。子供と奥さんと過ごす、何気ない日常を幸せに感じるでしょう。

果たして成長なのでしょうか。

 

 

高校生のころ、私は偉大な人物になるのが夢でした。夢というより、そうならなければならないと考えていました。どうにかして世界を平和に導く、人類の歴史に名を遺す人物にならなければならない。なぜなら私はいつか死ぬのだから。もう死んでもいいと思えるくらいのことをやりきらないといけない。さもないと私の人生は単なる悲劇になってしまう。

 

もちろん、そんなことは今では考えていません。他の20代の男性よろしく、そこそこの人生を歩もうとしています。現実的な考えを持っているつもりです。

 

しかし、私はその高校生の「夢」を完全に捨てきることはできていません。

実現は不可能だし、何の努力もしていないけれど、ずっと心の片隅に置いたままにしています。

 

それは、「高校の時にそう誓ったから」です。

16歳の私は「人間の価値観は常に変わり続けるものだ」と気付きました。そして当時の自分の「偉大な人物になる」という夢がいずれ捨てられ、自分が凡庸な人生を歩むことも悟ってしまいました。

ではそうなった場合、「偉大にならなければ人生に意味はない」と確信している自分はどこへ行ってしまうのでしょう。

きっと消えてしまう。初めから存在しなかったかのように。

将来の自分は、きっと夢なんか放り投げて、「昔の自分はバカだったな。」と今の自分を嘲笑していることでしょう。

なんと恐ろしい。そうなると、もう死んだも同然じゃないか。

 

そこで、一つの決心をしました。

「これからの人生で考え方がどんどん変わっていくとしても、今の(16歳時点の)自分を”真”とする。」

 

私はこの高校時代から大きく変わってしまいました。普通に就職して、平凡な日々を過ごしています。

それでもやはり、この高校生の自分の誓いは守っています。心の奥の小部屋に、学生服の自分を生かし続けています。

 

そして残念なことに、私はこれからもこの高校生を生かし続けていかなければなりません。

 

子供が産まれて幸せの絶頂の時には

「子供ができたからといってお前の人生に意味が生まれるわけじゃない。勘違いするな。」

 

子や孫に見守られて安らかに息を引き取る瞬間にも、

「お前は人生で何も成し遂げられなかった。最悪の結果だ。」

 

と、心の中の私は騒ぎ散らすことでしょう。でもそうすると誓ったからにはそうするしかない。

 

25歳、人生はまだまだ長いので、このまま守り続けられるかはわかりません。

だからこそ、今回ここで再確認させていただきました。これからも頑張ります。

 

 

すみませんでした。話を戻します。私の好きな言葉の話でした。

 

 

 

 

2.「ルドルフに可能だったことが、俺には不可能だと思うか?」(『銀河英雄伝説』より)

 

ルドルフというのは全宇宙の人類を統一した「とんでもなく凄い人」です。

この物語の世界においてはカエサルやナポレオンやチンギスハンなど、過去の偉人たちが束になっても敵わない業績を成し遂げた人類史上最高の偉人と言える存在です。

 

しかし主人公のラインハルトはこれを言ってのけた。ルドルフより自分が上だと確信している。

なんてとんでもないやつなんだ。私は惚れました。

 

 

銀河英雄伝説、冒頭の数ページだけでもみんなに読んでほしいです。

圧倒的なスケールの「設定」は、それだけで最高に面白い。もう文章とか感情とかストーリーとか関係なく、引き込まれます。

 

 

 

3.きついけどやってんだ 負けるけどやってんだ(『ちはやふる』より)

 

主人公?の太一くんのセリフです。

純粋なスポ根です。深い意味はないです。

普通にまっすぐでキラキラした言葉も好きです。

黒子のバスケとかでも、ちょい臭い青春セリフが連発されてるのが結構好きでした。

 

 

 

 

今回はここまでにします。

私が一番好きな漫画「それでも町は廻っている」から何か出したかったのですが、夜も更けて頭も回らなくなってきたので諦めます。

もう一度読み返してまとめておきたいです。

それではおやすみなさい。